家族の健康を守りたい

私は、起業1年目のときに父を急病で亡くしました。今振り返れば、最後の3か月で急に痩せていたように思います。本人にも自覚症状はなく、私もその変化に気づけず、とても悔しい思いをしました。

40歳を迎えた今、健康に気を遣うようになったのは、自分のためだけではありません。妻や子ども、遠くで暮らす母、大切な家族がいつまでも元気でいられる世界をつくりたい。私たちの事業は、その実現を目指しています。

程 涛(てい とう)代表取締役
著書『道具としてのアイデア』(日経BP)

「スマートバスマット」誕生秘話

はじめまして。issin株式会社の程です。

私は、学生時代にpopInという会社を起業してから、ずっとITの世界に身を置いてきました。常に順調というわけではなく、ときには大変な苦労もしましたが、多くのお客様、投資家の皆さんに支えられて、ビジネスは大きく成長しました。

また、子ども3人の5人家族で、本業のソフトウェア開発とは別に、家族の思い出をより多く作るため、一からハードウェアを開発するプロジェクトを実行。2018年には照明一体型3in1プロジェクター『popIn Aladdin』を、2021年には『スイカゲーム』を生み出し、それぞれヒット商品へと育て上げました。

そんな私の、次なる挑戦が「家族のヘルスケア」。

皆さんが、健康を“無意識”に管理できるようなサービスや商品を提供します。

第一弾は「スマートバスマット」。

毎日のお風呂にあわせ、意識せずとも自然に体重を量れて、記録や管理もできる商品です。

この開発ストーリーでは、スマートバスマットが生まれた背景や、開発者として私が商品に込めた想いをお伝えしていきます。

Part 1.

ビジネスは順調! 
体重も成長…?

突然ですが、皆さんは「体重」をチェックしていますか?

私はここ数年、とても忙しい日々をすごしてきました。

おかげさまでビジネスは大きく成長。2018年には自分の思いを込めた新しい家電製品「popIn Aladdin」を世に送り出すことができました。

でも、多忙にかまけて、自分の身体のことはほったらかし。

気づけば、会社で受けた健康診断で「F判定」、異常あり、という結果が……。

自分の若いころの写真と、当時の写真を見比べてみても一目瞭然。

かなり、ふっくらとしていました。

 「ベイマックス(※)みたいだね」

子供にはそんなふうにいわれてしまいました。そういえば、ベイマックスは、ケアロボットという設定。健康を守るロボットに似ているのに、不健康な身体とは、皮肉なものですね。

さすがに私も「まずい!」と思いました。

食事に気をつけ、運動量を増やし、体重を減らすように努力しました。すると、みるみるうちに体調がよくなっていきました。

翌年の健康診断では、前の年にF判定だった部分もすっかり改善。見た目も、すっきりしたと評判です。「体重」を減らすだけで、注意すべき診断項目はすべてよくなりました。

 

 体重管理って、大切なのだな。

 私は、改めて気づいたのでした。

 

(※ベイマックス …2014年に公開されたディズニーの3DCGアニメーション映画。最愛の兄を謎の事故で亡くした少年がケアロボット「ベイマックス」と共に活躍するストーリー)

Part 2.

体重は、いちばんわかりやすい「健康のバロメーター」

私の場合、「体重」を意識して減らすだけで、健康診断の数値は改善しました。

調べてみたところ、体重は、その人の健康状態を示す「一番わかりやすい指標」だとわかりました。お医者さんに聞いても、皆さん口を揃えて「体重に注意しなさい」と言います。

 皆さんも、実はわかっているはずです。「体重」をチェックすることが、とても大切だということを。世の中では、さまざまな体重計が販売されています。あなたの家にも、他の健康器具はなくても、体重計はきっとあるはず。 

でも、体重をちゃんと管理できている人は、意外といません。

なぜでしょうか?

 そこで私は、調査会社と協力してアンケートを取ってみました。

あなたが、体重計をふだん使わない理由はなんですか?

 

答えは……。

女性の第一位は「現実逃避したいから」。

一方、男性の第一位は「めんどうくさいから」。

 

これではいけない。一番大切な体重というデータを、みんなにちゃんと計測してもらうにはどうしたらいいのだろう。私は考えました。

「体重計に乗る手間や、記録する手間がはぶけるように、

毎日のくらしの中で自然と量れたらどうだろう。

しかも、体重の数字に一喜一憂しなくて済むようにできたら……」

 

カンタンに計測できて、記録も管理も自動。しかも、いちいち体重の「数字」を目にしなくて済む、スマートな体重計をつくりたい。

 

ここから、私のまったく新しい体重計を作る試みが始まったのです。

Part 3.

実験を繰り返してわかった、
理想の体重計とは?

「気のゆるみ」は、体重管理、ダイエットの天敵。

毎日きちんと体重計に乗ってチェックするだけで、あなたの身体は変わっていきます。体重を意識することが、まずは大切です。

でも、体重計に毎日乗る人は、意外といないものです。

今の体重計のどこが問題なのだろう。そう考えた私は、30個もの体重計を買って、かたっぱしから試してみました。

オシャレなデザインのものもあれば、非常に高機能なものもありました。置き場所もいろいろ変えてみました。家から出入りするときに絶対通る「玄関」。寝る前に量るクセをつけるために「ベッドサイド」。家じゅうのあらゆる場所で実験しました。

 

体重管理で注意すべきは、体重を量る「タイミング」。

体重は、同じ人でも、一日の中で変動します。食事やトイレはもちろん、運動による発汗も影響します。体重管理のためには、できるだけ毎日同じタイミングで量るべきなのです。

 

私は発見しました。毎日同じようなタイミングで行い、なおかつ体重を量るのに最適な「服を脱ぐ」とき……。そうだ、お風呂に入るときだ、と。

 

 「バスマット型体重計」の、アイディアが生まれた瞬間です。

私はさっそく、自分で試作してみました。こうしてだんだんと、これまでにない、まったく新しい体重計の姿が見えてきました。

Part 4.

徹底的な「引き算」で作った、
スマートバスマット

お風呂に入るとき、自然に乗れる「バスマット型体重計」。

私は、これを作るにあたって、徹底的に「引き算」していきました。

 

世の中には、高機能な体重計がたくさんあります。でも、機能が豊富だからといって、毎日気軽につかえるわけではありません。

高機能なのに使われない体重計より、機能はシンプルでも毎日使われるほうがいい。どんな立派な機械が家にあっても、毎日の体重すら、多くの人は管理できていないのです。

 

そこで私は、余計な機能を削っていきました。

体重を表示する液晶も、なくしました。――これは、体重計から逃げたくなる心理にも気を配った結果です。乗った瞬間体重が見える必要はないのですから。その他の通知も必要最小限に。

 

一方で、バスマットとしての機能にはこだわりました。

最近のバスマットといえば、吸水性バツグンの珪藻土が流行ですが、肌触りが硬いのと、定期的に削るなどの手入れが大変。そこで、珪藻土を練り込んだ、ソフトなさわり心地でなおかつ吸水性の高いマットを開発しました。

 

体重管理のためには、スマートフォンと接続するのが一般的ですが、ここにもこだわっています。多くのスマート体重計で使われているのはBluetooth接続。これらは使う際に体重計とスマホを近づけ、毎回接続しなおす必要があります。

そこで私はWi-Fi接続を採用。スマホと体重計の距離を意識することなく使えます。バスルーム近くの体重計に、寝室からアクセスしてデータを確認、なんていうことが気軽にできるようになりました。

 

こうしてできあがったのが「スマートバスマット」です。

Part 5.

大切なのは「体重の変化」。
私の大きな後悔とは

体重の管理で大切なことはまだあります。

毎日の数字そのものではなく「体重の変化」を重視することです。

 

たとえば、成長期にある子供の体重が日々増えるのは「いいこと」です。

でも、40代、50代の男性の体重が日々増え続けるのは「よくないこと」ですよね。

 

スマートバスマットは、こうした家族1人1人のニーズにあわせた体重管理ができます。

少し太ったお父さんには「ダイエットモード」。

普通体型のお母さんは「健康維持モード」。

育ち盛りの息子には成長を記録できる「チャイルドモード」。

おなかの子どもとお母さんの体重管理「マタニティモード」。

ペットも抱っこやおすわりで体重管理ができる「ペットモード」

そして、生活習慣病のサインを見逃さないための「持病ケアモード」を準備しています。

さらに、近い将来オプションとして、持病を持っている方のためのモードや、計測データを元にした医師によるオンライン相談、パーソナルトレーナーサービスなどの追加も検討しています。

 

私には、ひとつ後悔があります。

生まれ故郷の中国を離れて、長く日本で暮らしている私ですが、実家の父が痩せていくのを写真やネット通話で見ていながら、何もできなかったのです。父は、私の知らないうちに病気になっていました。そして、2008年に亡くなりました。

 

「持病のある方は、何も特別なことをしていないのに、直近半年で体重が5%減ったらすぐに病院に検査を受けたほうがよい」

 

これは、後である医師に聞いた言葉です。体重をチェックしていれば、重篤な病気の早期発見にも役立ちます。私がスマートバスマットに「リモート機能」を追加したのは、父のときのような後悔をする人を減らしたい、という思いも理由のひとつです。

私の、離れて暮らす母に使ってもらいたい。そんな気持ちで作ったのです。

 

私にとって、何よりも家族が一番大切。

Part 6.

「無意識の健康管理」
実現のために

前回まで、毎日意識することなく、家族みんなの体重管理ができる「スマートバスマット」ができるまでのお話をしてきました。

 

今、健康関連のプロダクトやサービスは、健康への意識が高い方向けのものが中心です。でも、多くの人は「めんどうくさい」とか「他のことで忙しい」というような理由で、これらを利用していません。

 

日本をはじめとする世界の先進国では、少子高齢化を原因とした医療リソースの不足や年金問題など、たくさんの健康にまつわる社会問題を抱えています。

これらの問題を解決するひとつの手法が「無意識の健康管理」です。

自分の健康は、自分で管理し、病気を予防する。もし病気になっても早く発見する。これによって、医療への負担を軽減できるうえ、ひとりひとりが健康に長生きできるようになります。

 

私が新しいビジネスを立ち上げたのは、「無意識の健康管理」を発展させるため。その第一弾としてリリースするプロダクトが今回の「スマートバスマット」なのです。

 

健康管理は、意識高い人だけのものではダメ。

ぐうたらでも、めんどうくさがりでも、意識せず自然と毎日健康をチェックできる。それが、私の理想です。そのために、今後もさまざまなテクノロジーを活用していきます。

 

今後私は、日本の大学と産学協同でプロジェクトを進めます。毎日見る鏡、毎日する歯磨き。毎日出す声……。いろいろな情報やアイテムを利用して、無意識のうちに健康管理ができるサービスやプロダクトを生み出していきたいと考えています。

 

新しい会社の名前、issinは漢字で「一新」と書きます。実は、私の息子と同じ名前です。

私は我が子を育てるのと同じくらいの思いを持って、新しいビジネスを育てます。

 「商品×家族愛」

これが、issinの一番の「強み」です。スマートバスマットに込めた、私の家族への思いはすでにお伝えしてきたとおりです。

 

そして、皆さんが健康であることが、私の願いです。

あなた自身のため、そして大切な家族のために「スマートバスマット」を使うところから、「無意識の健康管理」をはじめてみませんか?

Part 7.

子供の成長を見守る!
「チャイルドモード」の開発

私は、家族の健康を守る一番の方法が「こまめに体重の変化をチェックすること」だと知り、お風呂に入るついでに、たった3秒で体重をチェック、管理できる「スマートバスマット」を開発しました。


スマートバスマットには、家族1人1人のニーズにあわせた体重管理ができるよう、発売当初から「ダイエットモード」「健康維持モード」を搭載していましたが、これだけでは満足できません。続いて、新しいモードを追加していくことにしました。


最初に取り組んだのは、子供のすこやかな成長を見守るための「チャイルドモード」です。


私には、3人の子供がいます。
自分の子供が、健康に、順調に育っているのか、心配することばかり。

そこで、私は毎日使っているスマートバスマットを利用することを考えました。


学校の健診などで子供の成長をチェックする方法として使われるのが「成長曲線」。
身長と体重をもとに、子供の成長度合いを確かめるものです。


身長は別に計る必要がありますが、体重はスマートバスマットで自動的に管理できます。
もしも成長曲線からはみ出していたら、早めに小児科医や保健所などに相談でき、安心です。


子供の体重は、成長のチェック以外にも、大切なときに使います。

それは「薬を服用するとき」。
子供が体調を崩したときにお医者さんから処方される薬。

大人は1回分の使用量はほぼ決まっていますが、子供は「体重」を基準に、薬の量が決まります。


スマートバスマットを使っていれば、お医者さんや薬剤師さんに子供の体重を聞かれたとき、アプリを見ればすぐに答えられるので、便利。お父さんの株も上がり、私も鼻高々です。

Part 8.

辛そうな妻の顔を思い出して開発。
「マタニティモード」

次に開発したのは「マタニティモード」。

妊娠中のお母さんにとって、体重増加量の管理はとても大切。
増えないことも問題ですが、増えすぎると妊娠高血圧症や妊娠糖尿病の危険も…。


私の妻も、実は1人目の子供を妊娠しているとき、体重管理がうまくできず、妊娠糖尿病で入院してしまいました。

病院に見舞いにいくたび、カロリー制限された病院食のまずさに泣いている妻をみて、私もどうにかできないか、と悩んだことを覚えています。


私は、その経験をふまえて、スマートバスマットに妊婦さんの体重管理をサポートする機能を追加しようと思ったのです。

しかし、妊婦さんの体重増加の目安は、子供の成長曲線ほどは知られていません。

私たちの調査と交渉の結果、国立成育医療研究センターのデータを活用することができました。

これによって、出産予定日と、お母さんの妊娠前の体重を入れるだけで、適切な体重の範囲が簡単にチェックできるようになりました。これで、妊婦さんの心配ごとを減らすことができます。

Part 9.

量る順番にヒミツが!
「ベビーモード」と「ペットモード」

子供の成長をチェックするには、体重計測が必要不可欠。

特に、まだ小さな赤ちゃんは、わずかな体重の変化が、体調のよしあしや、成長の度合いを見極めるための、大切なデータとなります。

 

ところで、まだ一人で立てない赤ちゃんの体重は、どうやって量るのが正しいでしょうか。

多くの場合「ベビースケール」、つまり赤ちゃん専用の体重計を使います。

ただ、短期間しか使わないわりに、結構いいお値段がしますよね。

また、一般の大人用体重計に赤ちゃんを抱っこして乗り、大人の体重を差し引く方法もあります。ですが、大人用の体重計は、メーカーや機種によって10グラム、50グラム、100グラムなど最小単位がまちまちで、実際の赤ちゃんの体重と異なってしまう場合も。

 

そこで私は、スマートバスマットで正確に、すばやく、そして安全に、赤ちゃんの体重を量れるようにしました。それが「ベビーモード」です。

 

このモードは、何度も検討を重ね、実験してできあがりました。

工夫したのは、量る順番。

まずは大人1人でマットに乗って測定。

その後、赤ちゃんを抱っこして測定。

こうすることで、赤ちゃんの待機時間を減らし、危険度を減らすことができるのです。ベビースケールと違い、大人が抱っこするので体重計から赤ちゃんが転げ落ちる心配もありません。

 

赤ちゃんまで、家族みんなの体重が量れるようになったら、あとは…そう、ペットを忘れちゃいけません。ワンちゃん、猫ちゃんたちは、あなたの大切な家族の一員。

犬猫などペットの体重管理もできる「ペットモード」を搭載しました。

 

大型のワンちゃんは、自分でマットに乗って測定できますが、小型のワンちゃん、猫ちゃんなどは、自分で3秒間じっと乗るのは難しいです。そんな時は「ベビーモード」のように飼い主が抱っこして一緒に測定します。

 

ちなみに、赤ちゃんの場合とは測る順番が逆で、先にペットを抱っこして量り、つぎに人間が1人で量ります。これも、人間が1人で量っている間に、ペットたちが悪戯したり、うろうろしたりしても測れるという工夫です。

 

ワンちゃんもすっかり体重測定が身について、飼い主の留守中に、自分でスマートバスマットに乗る、なんていうこともあるそうで、ユーザーの方からエピソードを送っていただくこともあるんですよ。

 

妊娠前のお母さんから、赤ちゃん、子供の成長を見守れて、大人の健康管理にも役立ち、なおかつペットも。「3秒間乗るだけ」の健康管理、スマートバスマットは、1台で家族みんなが使えて、便利でおトクです。

Part 10.

無理なダイエットをせずに済む
「AI予測機能」

私たちの調査では、スマートバスマットのユーザーは、9割以上が週1回以上、体重計測に使っているというデータがあります。他社の調査によると、体重計の利用率はたったの3割強。

スマートバスマットを使えば、それぞれがとても有用な体重データを蓄積していることがわかりました。

 

そこで、この体重変動データを使い、将来の体重変化、つまり「未来の自分」を見えるようにしました。

将来の体重変化を予測するには、直近数週間の体重変動データが大切。スマートバスマットので蓄積されたデータにAIの力を加えることで、かなり精度の高い、3カ月後、6カ月後の体重予測ができるようになったのです。

 

私も、年末年始には「正月太り」しますし、仕事がたてこんで運動量が減ると、体重が増えがち。そんなときに、「このペースでいくと3カ月後には肥満判定になりそうです」と教えてくれたら、手遅れになる前にコントロールすることもたやすいもの。

 

5キロ、10キロと太ってしまってからあわててダイエットするより、これから太りそうなときにいち早く気づいて対処すれば、キツいダイエットをこなさしなくても済みます。

 

私は、これらのデータ、体重変化予測を活用して、自然と生活習慣を直せる「スマートデイリー(Smart Daily)」というサービスを、1年間かけて開発しました。

 

管理栄養士や保健師、薬剤師、健康運動指導士、理学療法士の専門家チームの力と、AIの力を合体して、効果的で、なにより「実行可能」な改善策を提案してくれるサービスです。あなたに寄り添ったコーチングで、無理なく生活習慣が改善できます。

 

ダイエットが大変なのは、運動や食事制限など、「今」の苦労に見合うごほうびがないのも理由。「今のペースなら、3カ月後には何キロ痩せます」と、未来予想図を見せてくれる「AI予測機能」があれば、きっと続けられるはずです。

Part 11.

こだわりは「習慣化」。
みんなが続けられるものをつくる。

体重が増えそうになった時、あなたならどんなアクションをとりますか?

毎日、食事内容をスマホアプリに入力する。…続けられますか?
食事は、腹八分目がいい。噛む回数を増やした方がいい。…分かっていても、忘れちゃいますよね?

健康のため、運動しよう、食事を管理しよう…と考えても、継続できる人は少ないものです。
世の中には山のようにダイエット法、健康法があふれ、私たちはそれに振り回されています。


私は、意識が高い人でなくても、健康になれるようにしたいのです。
ですから、issinの製品・サービスはすべて「生活の一部として続けられるか?」にこだわって作っています。


そこで、自然に生活習慣を直せる「スマートデイリー(Smart Daily)」というサービスを、1年間かけて開発しました。

「スマートデイリー」は、管理栄養士や保健師などの専門家チームの力とAIの力を合体して、効果的で、なにより「実行可能」な改善策を提案してくれるサービスです。あなたのライフスタイルに寄り添ったコーチングで、無理なく生活習慣が改善できます。


個々のライフスタイルに寄り添い、日々、食事前にはお知らせしてくれたり、チャットやビデオチャットで食事の相談にも乗ってくれたりする。スマートデイリーは、ものぐさなあなたにこそ使ってほしいサービスです。

スマートデイリーも、開発中、何度も作り直しました。
習慣化についての本を何冊も読み、論文もたくさん読みました。


皆さんが自然に、適正体重をキープできるように。体重の急激な変化を素早く察知して、大きな病気を見逃さないように。……最終的に「ダイエット」という言葉がなくなるくらい、日本の、世界中の人々に健康を届けたい、私はそんな夢を抱いています。

Part 12.

バイタリティあふれる
人生の大先輩との出会い

2つの製品、サービスを世に送り出した私ですが、ひとつ足りないものがあると感じていました。

それが「体力向上」。

生き生きと輝く姿には、体力の向上が必要です。

そんなあるとき、実業家であり、第二電電株式会社(現在のKDDI)の共同創業者である千本倖生さんと知り合いました。千本さんは、御年81歳。私からみると立派なおじいちゃんです(笑)。 

なのに、とてもバイタリティがあり、本当に体力がすごい。

千本さんのように、年配でも元気バリバリなら、高齢化社会はおそれる必要がなくなります。

 

そこで、千本さんに聞いてみました。

千本さんは、42歳の時に、新しい通信会社として、現在のKDDIを起業します。

新たな仕事に取り組むには体力が大事だと、このころから体力作りを始められたのだとか。

私も、千本さんと知り合ったときには41歳でした。

「今からでも体力作りをしよう!」

そう決意した私は、ウォーキングから、あらゆることにチャレンジしました。でも、続きませんでした。

天気が悪かったり、仕事が忙しかったり。言い訳はいくらでもありました。

 

そんなある日、友人に誘われ、とある起業家の集まりに参加しました。

そこで体験したのが、HIIT(ヒット)という、インターバルトレーニング。わずか4~5分で終わる運動でしたが、これが運動不足の身には、キツいのなんの。 

でも、終わってみると不思議と心地よく、運動の習慣がない私でも、とてもいい気分に。

それどころか、その日は仕事にも集中できて、最高の体験に。

 

 これを機に、週3回程度、自宅でHIITに取り組むようになりました。

いちいちジムに通わなくてもいいし、短い時間でも運動できる。

無理なく数カ月続けられたころ、身体のラインが細くなっていることに気づきました。 

初めて経験した日のように、運動した日は元気いっぱい。マインドも前向きになります。

エレベーターを使わず階段で上り下りしたり、ときには家まで40分歩いて帰ったりするようになり、私の運動習慣が大きく変わったのでした。

Part 13.

体力アップに、たった5分の運動?
「スマートファイブミニッツ」

私は常に「自分の納得したもの」を商品として皆さんにお届けしたいという信念を持っています。

自らの身体で試し、続けられそうなものを、さらに続けやすくしたのが「スマートファイブミニッツ(Smart 5min)」。誰でも気軽に始められる、体力作りアプリです。

 

毎日のメニューを考える必要もありません。スマホを観ながらたった5分、身体を動かすだけ。

体調に合わせて自動的にプログラムされた運動を、気軽に楽しむことができます。

 

ポイントは「心拍数」。

特別なスマートバンドを使い、心拍数をモニタリングして、適度な運動強度を保ちます。

 また、オンラインでも「仲間とエクササイズする気分」が味わえる仕組みを導入。

 

さらに、世界中で支持されている「タバタトレーニング」を考案者であり、厚生労働省健康局が策定した「健康づくりのための身体活動基準」などにも構成員として関与されている、立命館大学スポーツ健康科学部の田畑泉特任教授の助力を得ることができました。

アスリートのトレーニングから、一般の方の生活まで、幅広く精通した先生に監修をしていただきながら、サービスを作り込んでいきます。

 

毎日の生活ルーティーンの一部として浸透させる設計、達成感を感じられ、またやりたくなるしくみ、そして「ちょうどいい運動量」。 

これを実現したのが「スマートファイブミニッツ」です。

私でもできたのだから、大丈夫。安心してチャレンジしてください!

Part 14.

AIの力で、あなたの「健康パートナー」に。
これから私が目指すもの

スマートバスマットを核に、スマートデイリー、スマートファイブミニッツと、ご家族の健康を守る製品を増やしてきました。

これからも「習慣化」をポイントに、自然と健康になれるようなサービスをお届けしてまいります。

 

まずは2023年にネットで大きな話題になった「スイカゲーム」を、スマートファイブミニッツに取り入れました。実は、私はスイカゲームの開発者でもあります。

 

誰もが楽しめるゲームと掛け合わせることで、日々の運動をエンターテイメント化し、楽しく続けられるようになると信じています。

そして、ひとつ大きなチャレンジ。

 

AIを活用して、あなたの「健康パートナー」を作るプロジェクトです。

あなた自身よりも、あなたの健康を気に掛けてくれる存在、その名も「ウェリーくん」が誕生します。

 

今後、ウェリーくんがあなたの運動や食事、そのほか健康面のサポートをしてくれるようになるでしょう。あなたにとって「ベイマックス」のような存在になってくれるはず。

issinは、専門性とデータ、さらにはAIの力を活用して、「ベイマックス」がいつもサポートしてくれるような体験を提供します。

 

私は近い将来、事業として睡眠やメンタルの分野にも進出する考えを持っています。

健康維持、病気予防のため、食事、運動に加えて、睡眠、メンタルも含めた、人々の健康にまつわる4分野すべてをカバーしていきたいのです。

 

あなたと、あなたの大切な人が、健康であり続けられるように。

日本、世界の人々が健康になり、医療費や高齢化の問題を解決する一助になるように。

私とissin株式会社は、生命力溢れる世界を実現するために、これからもチャレンジし続けます。

Part 15.

「ウェリー」アプリを無料公開!
“ラクでたのしい”健康管理のために

前回までにお話しした「スマートバスマット」は、おかげさまで好評です。

その普及を経て、私たちは次のステップとして

AIであなたを見守る友達「ウェリー」を、スマホアプリとして無料公開しました。

健康管理をもっと手軽に、もっと続けやすくするために、

まずは多くの方に使っていただきたい、と考えたからです。

「これなら続けられそう」「食事の入力が簡単で助かる」などなど、

アプリ公開後は、私の想像を上回る反響がありました。

このことで、私もあらためて確信しました。

それは、多くの方が

「健康管理はつらくてめんどう」「継続がモチベーションに依存してしまう」

と感じていること。

続けるのが難しいからこそ、

「楽(ラク)で楽(たの)しく」できる仕組みが大切なのです。

「ウェリー」で、それをさらに推し進めていこう、

とメンバー一同、気合いを入れ直しました。

「ウェリー」では、スマートバスマットなどのデバイスと連動して、

意識せずに身体の記録が続けられるようにするとともに、

アプリ側でも、ユーザーに対して前向きな働きかけをすることで、

「続けやすさ」をつくっています。

次回は、健康管理の中でも特に難しい「食事」の記録を、

「ウェリー」で、どう解決したのかをお話しします

Part 16.

食事の記録は、写真を撮るだけ?
AIがあなたの代わりに分析します

健康管理に必要なのに、なぜか続かない行動――それが「食事の記録」です。

一般的なスマホアプリの場合、料理名を調べ、量を入力し、場合によってはカロリーなどの数値を確認する必要があります。

これが、本当に続かないんですよね。私自身、いつも挫折していました。

そこで「ウェリー」では、写真を撮るだけで記録が完了するようにしました。

AIが料理の内容を推測し、栄養素を算出します。

しかも、この昨日も《無料》で使えます。

アプリからのコメントも、極力ポジティブにしています。

「野菜が少ないですね」ではなく、

「野菜でバランスをとっていますね」という前向きな表現へ。

追い詰めず、自然と続けられる空気をつくるためです。

よく食べるメニューは履歴に残り、次回はワンタップで記録完了。

日常の食事はパターン化しがち、という前提に基づいた仕組みです。

使えば使うほど、食事記録がラクになります。

次回は、3日間で食習慣がわかる、というお話しをします。

Part 17.

食事の記録を「義務」にしない?
3日間で食生活を見抜くウェリー

「ウェリー」では、毎日必ず食事を記録しなくては…

というプレッシャーから、あなたを解放します。

多くの人の場合、食事にはある程度のパターンがあるからです。

振り返ってみると、朝はパンと卵、昼は牛丼と味噌汁——

多くの人が似たものを繰り返し食べています。

そこで私たちは、

最初の3日間だけ食事の写真を記録することを提案しています。

たったこれだけで、あなたの普段の食習慣が見えてきます。

AIによる分析が加われば、さらに深く理解できます。

そして、半年後に再び3日間だけ記録する。

その比較から、生活の変化が読み取れます。

体重などのデータを組み合わせれば、より多くの気づきが得られます。

もちろん、毎日記録できれば理想的ですが、

「毎日記録し続けないといけない」という義務感は必要ありません。

食事は、本来楽しむもの。

記録が負担になっては意味がありません。

「楽しく食べながら、健康になる」

あなたもまずは、3日間の記録だけ試してみませんか?

次回は、issinの根底にある「習慣化」の考え方について触れたいと思います。

Part 18.

生活に溶け込み、負担ゼロ。
issinの考える「習慣化」とは

私たちのプロダクトの根底には

「習慣化は難しい」という前提があります。

これは、最初の「スマートバスマット」から変わりません。

スマートバスマットが支持されたのは、

ただお風呂のときに乗るだけで自動的に記録が完了する、

「負担ゼロ」の体験でした。

生活に自然と入り込むことで、意識せずとも続けられます。

「ウェリー」は、この考えを拡張したものです。

私たちが目指すのは、単なる計測アプリではなく、

「習慣づくりのプラットフォーム」なのです。

「ウェリー」に内蔵されている「スイカゲーム」エクササイズ版では、

“ぶどう狩り”イベントを実施。

参加者に抽選で本物のおいしいぶどうをプレゼントしました。

こうした楽しさが、行動を自然と継続させます。

食事記録でも、季節の“食材”をテーマにしたビンゴイベントなど、、

楽しみながら栄養が取れるしくみを企画しています。

「運動しなきゃ」「記録しなきゃ」ではなく、

ついつい参加してしまう「楽しさ」をつくる。

私たちは、「負担ゼロ」と、皆さんを飽きさせない「ゲーム性」の

2つの体験から、健康習慣をサポートしていきます。

次回は、食と並んで大切な「睡眠」のお話です。

Part 19.

減量できないのは「睡眠」のせい?
とても大切な睡眠の話

人生の3分の1もの時間を寝て過ごしています。

睡眠は誰もが大切だと理解していますが、

健康管理の中でも、とくに理解が難しい領域なんです。

意外かもしれませんが、減量できない原因のひとつに、

睡眠の質が悪い、ということも影響しています。

睡眠は「原因」でもあり「結果」でもあります。

体調が悪いから眠れないのか、眠れないから体調が悪いのか。

その因果が複雑にからみ合います。

さらに、多くの人は自分の睡眠を正しく把握できていません。

研究では、自己申告と実測値が大きく異なる例が多く、

「寝たつもりで寝ていない」「眠れていないと思って実は眠れている」

という状況が起きています。

私たちは、スマートバスマットの次のハードウェアとして

睡眠の質を計測する「枕」を考えていました。

しかし、睡眠の質は、単に寝ている時間では計れません。

日中の活動や、その日に受けたストレスなどと結び着いているため、

ベッドにいる間だけ見ても本質がつかめないのです。

ここから、24時間身体のデータを取れる「リング」にたどり着きました。

●年●月に発売した、「スマートリカバリーリング」は、

心拍、体温の変化などから、活動量やストレス、睡眠の状況まで理解できます。

「ウェリー」では、単に睡眠の質のみを評価する睡眠スコアではなく、

HRV(心拍変動)を活用した“リカバリー”の指標を重視しています。

ちょっと難しい話になりましたね。

次回は、この「リカバリー」をどう活かすのか、

そして「ウェリー」がどこへ向かっていくのかをお伝えします。

Part 20.

「リカバリー」をもとに、今日の動き方を決める。
ウェリーが目指す、次なる未来とは?

今回は、新たなプロダクト「スマートリカバリーリング」と、

その活用に重要な「リカバリー」の話です。

先日、私が風邪を引いた際、

「ウェリー」に表示されたリカバリー値は たったの19% でした。

身体が回復していなかったことを、この数値で実感しました。

リカバリーという値は、

身体の「バッテリー」がどれだけ回復したかを示すイメージ。

睡眠や身体の状態を総合的に判断し、

朝の時点での回復度を数値化します。

リカバリーが低い日は、無理をしない。

高い日は、もっと頑張れる。

中間のなら、普段通りに――。

今日、どう動くかの判断基準にできるのです。

今後は、このリカバリーに応じて、食事内容や運動内容など、

具体的な行動の提案をできるようにしたいとも考えています。

「ウェリー」「スマートバスマット」「スマートリカバリーリング」。

この3つがそろうことで、生活の中で自然にデータがたまり、

自分の状態を理解しながら“選択できる”世界が形になっていきます。

私たちissin が大切にしてきた

“習慣は難しい。だから、楽で楽しく続けられる仕組みをつくる”

という考え方は、今後も変わりません。

あなたも「ラクで楽しい健康管理」の世界に参加してみませんか?