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健康管理を、"自動運転"へ。

意志力に頼るかぎり、健康管理は続かない。ならば変えるべきは「人」ではなく「環境」——。issinが提案するオートケアの考え方と、そこから生まれた道具を、つくりかけのまま公開する実験室です。第1回のテーマは減量曲線。データも寄り道もボツ案も、あなたと一緒に育てます。

大前提

健康管理は「意志力」に
依存するかぎり、続かない。

始めた直後は、うまくいく。けれど数週間後には、たいてい元の生活に戻っている。原因は、意志の弱さではありません。

高カロリー社会。過剰な利便性。慢性的ストレス。
睡眠を奪うスマホ環境。
「がんばらせる」設計では、健康行動は社会実装できない。

環境がこれだけ強い力で引き戻してくるのに、変数として「本人のやる気」だけを当てにする。その設計自体に無理がある、というのが私たちの出発点です。

DEFINITION

オートケアとは、本人ががんばらなくても健康が保たれる状態を、環境側の自動化によってつくること。

前提:ヘルスケアのアクチュエータ(実際に動く部分)は、人間の身体そのものです。だから「本人の行動を自動化する」ことは、原理的にできません。自動化できるのは、本人が行動しなくても済むように環境側を変えることだけ。この一点を認めるところから、オートケアの設計は始まります。

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自動運転という補助線

クルマの自動運転は、いきなり完全自動になったわけではなく、レベルで段階を語ることで議論と実装が進みました。健康管理にも同じ物差しがあっていいはずです。

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だから、レベルで話す

「AIが健康を良くする」では、何ができていて何がまだなのか分かりません。判断の主体が、人からAIへどこで移るのか。そこを軸に段階を切り分けたのが、次のオートケアレベルです。

オートケアレベル
📝 issinからの提案(案)・議論のためのたたき台

どこまでを、AIに任せるか。

AIが判断主体となり、ヘルスケアが自動で最適化される世界へ

確立された規格ではありません。私たちが実装を進めるために置いた仮の物差しです。異論も含めて、公開して育てたいと考えています。

レベル 判断主体 AIの役割 本人がやること オートケアの例
人が主体
L0 すべて自分で行う 自分で測り、記録し、決めて、動く
L1 記録 判断して行動する 体重や活動が自動で記録される
L2いまここ 提案 提案を受け取り、選択・決定する スコア化・変化検知・パーソナライズ提案
判断主体が、人から AI へ移る境界 ── ここから AI が主体
L3次の実装 AI 決定 止めるかどうかを判断する AIが健康プランを決め、デフォルトで実行される
L4 AI 実行 ほぼ何もしない 入浴温度・照明の自動制御、食事の自動手配など、環境や習慣を自動で整える
L5 AI 統合 何もしない 全生活領域を統合し、常に最適な状態を維持する
L2 と L3 のあいだにある線が、この構想でいちばん重要な境界です。L2 までは「本人が決めなければ、何も始まらない」。L3 からは「本人が止めなければ、全部決まる」。
ウェリーはいま L2 にいます。このLABでは、そこから先へ進むための実験を公開していきます。
LAB Vol.1 / 減量曲線
🧪 実験中(Beta)・体重オートケア(L2)

子どもの成長曲線はあるのに、
減量の標準曲線はなかった。

オートケアの第一歩は、「いまの自分は順調なのか」を本人が判断しなくて済むようにすること。約15,700人の実体重データから、「順調な減量ペースの目安」を成長曲線のように見える化しました。ダイエットで1ヶ月に何キロ痩せるのが標準か、年代別(20〜60代)の体重の減り方が分かります。

この実験の要点

  • 順調に減量できた人でも、減り方の標準(中央値)は6ヶ月でおよそ4〜5%。1ヶ月あたりでは体重の約0.5〜1%にとどまる。
  • 順調なペースは年代で異なる。16週時点で20代は約4.4%、60代以上は約3.5%。若い世代の基準では「遅い」年代も、その年代では十分に順調。
  • 男女差は年代差ほど大きくない(24週で女性 約4.9%/男性 約4.6%)。統計的な差はあるが、順調帯に収まる程度。
  • 減量の開始時点をそろえる(=直前のピークを起点にする)ことで、曲線がはじめて明瞭になった。成長曲線が「出生」でそろえるのと同じ発想
減量ペース診断|あなたの現在地年代・体重を入れると、同年代の順調な減量ペースに重なります
遅い順調速い
15,708
解析した実データ
6ヶ月
見える化する期間
39ヶ月
計測期間(2022.10〜2026.6)
01

何を試したか

体重は日々ゆれ、数字だけでは良し悪しが分かりません。その基準のなさが、停滞や増加を「意志の弱さ」と受け取らせ、挫折を招きます。そこで順調に減量できた人が実際どう変化したかを集計し、成長曲線のように“帯”で見える化しました。帯の中なら順調、上なら速い、下なら遅い。

03

どう作ったか

途中で気づいたのは、「初回測定日」でそろえると“測ってはいたが減り始めていない期間”が混ざって曲線が薄まること。成長曲線が「出生」でそろえるように、減量は「開始(直前のピーク)」でそろえる——この一手で、きれいな曲線になりました。寄り道も含めて、これが実験ノートです。

04

分かったこと

順調な減量は、思ったより緩やかでした。順調に痩せた人でも、標準(中央値)で6ヶ月におよそ4〜5%。短期間の大幅減は、必ずしも“順調”ではありません。

減量曲線(順調な減量ペースの帯) 約15,700人の実体重データによる、ダイエット開始からの経過週ごとの累積減量率の分布。緑の帯が順調、上側の青が速い、下側のオレンジが遅い。標準(中央値)で6ヶ月におよそ4〜5%。 0%2%4%6%8%10%0510152025速い標準遅い
図1:減量曲線(順調=緑/速い=青の上側/遅い=オレンジの下側)。縦は累積減量率、横は経過週。
出典:issin株式会社「ウェリーLAB」(n=15,708/2022年10月〜2026年6月)

順調なペースは、年代で違う。
若い世代ほど速く、年齢が上がるほど緩やかに。

16週時点で20代は約4.4%、60代以上は約3.5%。年齢が上の方は、若い世代の基準では「遅い」と見えても、その年代では十分に順調。だから私たちは、年代に公平な基準を選びました。

男女の差も見てみましたが、こちらは年代ほど大きくありません。女性が男性よりわずかに速い傾向があり、その差は後半に出ます(24週で女性 約4.9%、男性 約4.6%)。統計的には差がありますが、幅としては小さく、順調帯の中に収まる程度です。

年代別の標準的な減量ペース(中央値) 20代・30代・40代・50代・60代以上それぞれの、経過週ごとの累積減量率の中央値。若い世代ほど速く、16週時点で20代は約4.4%、60代以上は約3.5%。 0%1%2%3%4%5%051015202520代30代40代50代60代~
図2:年代別の標準ペース(中央値)。若い年代ほど上=速く・深く減る傾向。
出典:issin株式会社「ウェリーLAB」(n=15,708/2022年10月〜2026年6月)

この曲線が特定の集団に固有のものでないかを確かめるため、期間中のデータを無作為に16の群へ分割し、各群で同一の手順を独立に再実行しました(無作為分割による再現性検証)。群ごとに得られた標準線(中央値)の差は0.1%ポイント未満に収まり、広く共通して現れる傾向であることを確認。この検証結果をもとに曲線を補正しています。

データと調査方法
対象 スマートバスマット/スマート体組成計の利用者 15,708人 の実測体重(自己申告ではなく機器による計測値)
計測期間 2022年10月 〜 2026年6月(3年9ヶ月)
抽出条件 緩やかかつ継続的に減量できた利用者
観察期間 各利用者の減量開始から 6ヶ月(26週)
基準点 各人の減量開始時点(=直前の体重ピーク)をそろえて整列
正規化 開始体重比(%)に換算し、体重の絶対値によらず比較可能にした
集計 週ごとの累積減量率の分布からパーセンタイル(25/50/75)を算出。年代別・性別に区分
再現性の検証 期間中のデータを無作為に16群へ分割し、各群で同一手順を独立に再実行(無作為分割による再現性検証)。群間の標準線(中央値)の差は 0.1%ポイント未満。この結果をもとに曲線を補正
位置づけ 「順調に減量できた利用者の実測体重の分布」の記述統計。介入試験ではなく、効果を検証したものではありません
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いまの状態と、試せること

🔬 研究ノート → 🧪 実験中(Beta)

この知見をもとに、ウェリーのダイエットモードに新機能「体重オートケア曲線」を実験搭載。実測体重を同年代の順調範囲に重ね、「遅い/順調/速い」を自動判定。増えてしまった時も「増えても、何度でも戻せる」と前向きに後押しします。

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次に越える線:L2 → L3

減量曲線は、いまのところL2(AIが提案し、本人が決める)の道具です。ここから先が、この構想の本題になります。

L2 ── データが出る
体重 72.8kg / BMI 22.5 / 体脂肪率 23.8%
先週より +0.6kg。ここ3日、増加傾向です。

→ で、どうする?

本人が、毎朝これを考える。
続かない理由は、ここにある。

L3 ── プランが決まる
今日は回復日:睡眠が3日連続で5時間台。
  • 朝食はゆで卵2個
  • 猛暑日。外は歩かず、室内で5分動く
  • 夜は 40℃ で 10分の入浴

→ 本人は、止めなければいい。

判断はAIが引き受ける。
本人の意思決定は、ゼロ。

L2 は「本人が決めなければ、何も始まらない」。
L3 は「本人が止めなければ、全部決まる」。

※ 本データは「順調に減量できた利用者の実測体重の分布」の記述であり、効果・成果を保証・示唆するものではありません。

よくある質問(FAQ)

ダイエットの減量ペース・体重の減り方 Q&A

「1ヶ月に何キロ痩せるのが健康的?」「40代・50代は痩せにくい?」——約15,700人の実データから、よくある疑問に答えます。

約15,700人の実体重データでは、順調に減量できた人でも中央値で6ヶ月におよそ4〜5%。1ヶ月あたりにすると体重の約0.5〜1%(体重60kgなら月0.3〜0.6kg前後)が、続けやすく健康的な減量ペースの目安です。短期間の大幅減が必ずしも「順調」とは限りません。

健康的な減量ペースの目安は1ヶ月あたり体重の約0.5〜1%。体重60kgなら1週間で約100〜150g、1ヶ月で約0.3〜0.6kg、半年で4〜5%が、リバウンドしにくく続けやすいペースです。

極端な食事制限による急な減量は、筋肉量の減少・リバウンド・体調不良につながりやすいと言われます。減量曲線で「速い」帯より上のペースが続く場合は、無理のない範囲に調整するのが安心です。

はい。若い世代ほど速く減り、年齢が上がるほど緩やかになります。16週時点で20代は約4.4%、60代以上は約3.5%。ただし年代ごとの基準で見れば、40代・50代・60代でも十分に順調です。若い世代の基準で「痩せない」と落ち込む必要はありません。

1日ごとの体重の増減ではなく、同年代の「順調範囲(帯)」と比べるのがコツです。帯の中なら順調、下寄りでも減っていれば失敗ではありません。体重は水分や食事で日々ゆれるため、数週間単位の傾向で判断します。

年代ほど大きくありません。女性が男性よりわずかに速い傾向(24週で女性 約4.9%、男性 約4.6%)がありますが、差は順調帯に収まる程度です。

このページの「減量ペース診断」ツールに年代・開始体重・いまの体重を入れると、同年代の順調範囲に重ねて「遅い/順調/速い」を判定できます。ウェリーアプリ体重オートケア曲線なら、毎日の実測体重で自動チェックできます。

増えても、何度でも戻せます。一時的な増加はよくあること。焦らず、順調範囲に戻す一歩を今日から積み重ねれば大丈夫です。

引用・転載について

報道・記事での引用は歓迎します

本ページのデータ・図版は、出典を明記いただければ引用・転載いただけます。数値の解釈についてご不明な点があれば、公開前にご確認いただけると確実です。

クレジット表記例:

出典:issin株式会社「ウェリーLAB」減量曲線
(n=15,708/計測期間 2022年10月〜2026年6月)
https://issin.cc/pages/welly-lab

図版データ(高解像度)の提供、集計条件の詳細、取材・コメントのご依頼は、下記よりお問い合わせください。

Vol.2 は、何を実験してほしい?

オートケアを一段進めるための実験ノートと、Beta機能の参加者募集をお知らせします。

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