「何もしなくても健康へ向かっていく世界」へ。健康管理の未来像「オートケア」レベル0〜5を提唱

issinは、健康管理の自動化の度合いを自動運転になぞらえて6段階(レベル0〜5)で定義した、健康管理の「オートケア」構想を提唱します。

オートケアとは、本人の意志やモチベーションに頼らず、データとAI、そして生活環境そのものが健康を自動で支える仕組みです。

issinは創業以来、「健康を、意志力から解放する」というコンセプトで、お風呂上がりに乗るだけで体組成を記録できる「スマートバスマット」など、無理なく続けられるヘルスケアプロダクトを開発し、現在16万人の利用者の実生活データを蓄積しています。本構想は、その延長線上にある未来像を一つの概念として言語化し、社会と共有するものです。

 

背景:健康管理は、モチベーションに依存する限り続かない

自動運転やAIエージェントなど、"人の判断と実行を機械に委ねる"技術の社会実装が進む2026年。一方、多くの健康管理サービスは、記録やアドバイスを通じて「本人のやる気」に働きかけ、意志やモチベーションに頼っています。健康管理が続かないのは、利用者の意識が低いからではなく、努力を前提としてきたサービス側の設計にも原因があるとissinは考えます。

issinはこの課題に対して、次の前提に立ちます。

ヘルスケアにおけるアクチュエータ(実際に動くもの)は、人間の身体そのもので、「本人の行動を自動化する」ことは原理的にできません。自動化できるのは、本人が行動しなくても済むように「環境側」を変えることだけです。

つまり、目指すべきは「人を頑張らせる技術」ではなく、「頑張らなくても健康でいられる環境をつくる技術」です。issinはこの考え方を「オートケア」と名づけ、実現までの道のりを段階的に定義しました。

 

L0「全部やる」から、L5「何もしない」へ。健康管理の自動化を6段階で定義

issinは、「オートケア」のレベルを、自動運転のレベル分けと同じ発想で、下記の6段階に整理しました。

レベルが上がるにつれて「本人がやること」は減っていき、L5では「何もしなくても健康が保たれている」状態に到達します。

中でも重要なのが、L2とL3の間にある「判断主体が、人からAIへ移る境界」です。AIがどれほど優れた提案をしても、実行するのが人間である限り、モチベーションの壁が残ります。L3では、AIが健康プランを決め、本人が止めない限りそのまま確定し、本人に残るのは「止めるかどうか」の選択だけになります。この境界を越えることが、「オートケア」実現の最大の挑戦です。

※L3以降は、issinが目指す将来像を示すものであり、現時点で提供している機能・サービスではありません。

レベル

判断主体

AIの役割

本人がやること

オートケアの例

L0

すべて自分で行う

自分で測り、記録し、決めて、動く

L1

記録

判断して行動する

体重や活動が自動で記録される

L2

提案

提案を受け取り選択・決定する

スコア化・変化検知・パーソナライズ提案

L3

AI

決定

止めるかどうかを判断する

AIが健康プランを決め、デフォルトで実行される

L4

AI

実行

ほぼ何もしない

入浴温度・照明の自動制御、食事の自動手配など環境や習慣を自動で整える

L5

AI

統合

何もしない

全生活領域を統合し、常に最適な状態を維持する

 

「判断主体が人からAIへ移る」境界を越える鍵は、実生活データとフィジカルAI

issinの現在地は、体重管理の領域でレベル2です。「スマートバスマット」や「スマートリカバリーリング」では、生活に溶け込み健康管理を意識しなくてもデータが溜まる仕組みを実現しました(L1:記録の自動化)。さらに、データをもとに体重の変動パターンをAIが学習し、注意が必要な変化を判断してお知らせする「体重オートケア」などを日常生活の中で実現してきました(L2:分析・提案)。

L3への境界を越えるために不可欠なのが、「実生活のデータ」と、AIの判断を現実の生活の中で実行する「フィジカルAI」です。issinのサービスは現在、累計16万人の利用者データを蓄積しており、大規模な実データから「変化のパターン」を見いだすことで、一人ひとりに合った判断をAIに委ねられるだけの根拠を積み上げていきます。そして、フィジカルAIが状態に応じて動く世界を構想しています。

 

生活を囲む各業界とともに「オートケア」の実現を目指す

レベル4以降の世界で、AIの判断を実行するのは、人を取り囲む生活環境そのものです。これは、issinが単独で提供できるものではありません。

issinが担うのは、生活の中で蓄積される実データと、そこから一人ひとりの状態を理解し判断する、いわば「環境の脳」の部分です。その判断を現実の生活の中で実行するためには、食事、住環境、睡眠、運動、保険、医療をはじめとする各分野の企業・サービスとの連携が不可欠だと考えています。

issinは本構想の発表を機に、「オートケア」の実現をともに目指すパートナー企業との対話を広く進めてまいります。

【ウェリーLAB】オートケアの検証拠点

issinは、この概念を軸に、デバイスやウェリーアプリを通じて蓄積した実データをもとに、健康に関する発見や気づきを分かりやすい形で発信する取り組みとして「ウェリーLAB」を開設します。

今後、ウェリーLABは、「オートケア」構想の検証拠点として、データの解析や実験的な機能の提供を予定しています。

「ウェリーLAB」URL:https://issin.cc/pages/welly-lab

 

代表コメント(代表取締役 程 涛)

私たちがヘルスケアで提供したい価値・構想を、ようやく言葉にできるようになりました。

健康管理が続かないのは、意志が弱いからではありません。意志やモチベーションに依存する設計そのものが課題です。本人の行動は自動化できませんが、環境は変えられます。今の私たちはまだレベル2ですが、日々蓄積される実生活のデータとフィジカルAIを土台に、判断をAIに委ねられる世界へ一歩ずつ進みます。

気づかないうちに進む体の変化を、暮らしの中のデータが静かに捉え、手遅れになる前に守れる健康があります。健康寿命が延びれば、家族や大切な人と思い出をつくる時間が増えます。

issinはヘルスケア機器の単なるメーカーではなく、生活者の健康状態を理解する「環境の脳」として、多くのパートナーとともに、何もしなくても健康へ向かっていく世界の構築を目指します。

代表取締役 程涛