【調査】「正月太り」8割以上は1月末までに自然解消。体重が戻らない原因は「週末リバウンド」 〜1万人の体重実測データを分析〜
issinは、「スマートバスマット」利用者のうち10,000人の体重データを分析し、正月前後の体重変化を調査しました。
その結果、「正月太り」で体重が増加した人の84.8%が、日常生活に戻るだけで1月末までに自然と元の体重へ戻っていることが明らかになりました。
一方で、体重が戻らない人たちに共通して見られたのが、正月明けの「1月の週末」に起きる体重増加です。平日は減少しているにもかかわらず、週末の過ごし方によって増加を繰り返しており、本調査では、この現象を「週末リバウンド」と定義し、「正月太りが長引く真の原因」として分析しました。
【主な調査結果】10,000人の体重実測データ分析で明らかになった、「正月太り」の実態と解消の鍵
①「正月太り」の8割以上は1月末までに自然解消
体重が1.0%以上増加した人の84.8%が、1カ月以内に元の水準へ
② 体重が戻らない人の共通点は「1月の週末」
平日は0.05%ずつ減るのに、週末で増える“週末リバウンド”が解消を妨げていた
③管理栄養士が解説 “週末リバウンド”を防ぐ3つの習慣
1.週末も平日と同じ就寝・起床リズムを保つ
2.週末も食事や活動量を維持する
3.体重は「意識せず測る」ことを習慣にする
①「正月太り」は一過性の現象、8割以上は1月末までに自然解消
体重が1.0%以上増加した人の84.8%が、1カ月以内に元の水準へ
年末期間(12月20日〜26日)の平均体重を基準に、正月期間(12月30日〜1月7日)の体重変化を分析しました。本調査では、基準値より1.0%以上の体重増加を「正月太り」と定義し、分析したところ、全体の64.2%がこの「正月太り」を経験していました。これは体重60kgの人で600g以上の増加に相当し、多くの人が「太った」と自覚する水準です。
一方、その後の推移(1月8日〜31日)を追跡したところ、1.0%以上増加した人の84.8%が、1月末までに元の体重(基準値の+0.5%以内)まで体重が低下していることが判明しました。さらに、増加幅がより大きい層(+2.0%以上)においても、78.5%が期間内に解消しています。
これらの結果から、「正月太り」は一過性の体重変動であり、日常生活に戻ることで自然と解消されるケースが大半であることが示唆されました。
②体重が戻らない人の共通点は「1月の週末」
平日は0.05%ずつ減るのに、週末で増える「週末リバウンド」が解消を妨げていた
「正月太り」後の体重推移を日次データで分析し、
・1月末までに体重が戻った人
・戻らなかった人
を比較したところ、両者の違いは平日ではなく、週末の体重変化に明確に表れていました。
体重が戻らない人の傾向
・平日:平均で毎日約0.05%ずつ体重が減少
・週末:体重が増加し、平日の減少分を打ち消す
このように、平日は順調に体重が戻っているにもかかわらず、「1月の週末に生活リズムが崩れることで増加を繰り返す」状態が確認されました。
1月は、寒さによる活動量の低下や在宅時間の増加、新年会などの影響で、週末に「食べ過ぎ・運動不足」が起こりやすい時期です。
データ上では、「平日で戻し、週末で戻りきらない」というサイクルが繰り返されており、「正月太りが長引く」と感じる原因の多くは、正月そのものではなく、『正月明け以降の週末の過ごし方』にあることが明らかになりました。
③ 管理栄養士が原因と対策を解説
本調査結果を受け、企業向けヘルスコーチとしても活躍する管理栄養士の監修のもと、「正月太り」を解消するための具体的なアクションを提案します。
多くの人が「正月太り=脂肪が増えた」と考え、無理な食事制限や急な運動を始めがちですが、短期間の体重増加の主な要因は以下の2点です。
・むくみ(水分):糖質や塩分摂取の増加により、一時的に体内に水分を溜め込んでいる状態
・消化管内容物:活動量低下により腸の動きが鈍り、内容物が体内に留まっている状態
これらは、生活リズムを整えることで自然に解消されやすい特徴があります。
<管理栄養士が勧める “1月の週末リバウンド”を防ぐ3つのポイント>
1.週末も平日と同じ就寝・起床リズムを保つ
就寝・起床時間を揃えることで体内時計が安定し、食欲や代謝の乱れを防ぐことができます。週末の朝寝坊や夜更かしは、「週末時差ボケ」を招き、体重増加の要因になりやすいため注意が必要です。
2.週末も食事や活動量を維持する
正月明けは胃腸も疲れており、消化能力が一時的に低下しがちです。週末だからといって食事量が増えすぎないよう意識することが、体重の戻りを妨げないポイントです。また、通勤がなくなるだけで、消費カロリーは大きく減少します。激しい運動は必要ありませんが、平日と同程度の活動量を意識することで、むくみの解消や代謝維持につながります。
3.体重は「意識せず測る」ことを習慣にする
体重が増えていると測定を避けがちですが、実際に測ることで「思ったほど増えていない」「戻り始めている」ことに気づけるケースも多くあります。
お風呂上がりに乗るだけで測定できる「スマートバスマット」のようなツールを活用し、無理なく記録を続けることが、結果的に週末リバウンドの抑制につながります。
【コメント・監修】
今井 菜穂子(issin株式会社 ヘルスコーチ/管理栄養士)
経歴:医療機関・企業等で1000名以上の栄養指導を担当。 生活習慣改善支援や行動変容を重視した指導を得意とする。
調査概要
・調査対象:issin「スマートバスマット」利用者のうち、期間中の体重データ欠損がないユーザー10,000人(ランダム抽出)
・調査期間:2024年12月20日〜2025年1月31日
・基準値:12月20日〜26日の平均体重
・正月太りの定義:12月30日〜1月7日の期間中の最大体重が、基準値より1.0%以上増加
・解消の定義:1月31日までに、基準値の+0.5%以内まで体重が低下
・分析データ:スマートバスマットによる体重実測データ